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論文

Evolution of the filamentary 3-Kelvin phase in Pb-Ru-Sr$$_{2}$$RuO$$_{4}$$ Josephson junctions

兼安 洋乃*; Etter, S. B.*; 坂井 徹; Sigrist, M.*

Physical Review B, 92(13), p.134515_1 - 134515_5, 2015/10

 被引用回数:4 パーセンタイル:14.69(Materials Science, Multidisciplinary)

Sr$$_{2}$$RuO$$_{4}$$とRu金属のインターフェースにおける3ケルビン超伝導相の発展について、Pb-Ru-Sr$$_{2}$$RuO$$_{4}$$コンタクトへの応用のために調べた。Ginzburg-Landauモデルを用いて、3ケルビン相のトポロジーにおけるRuの近接効果による超伝導の影響について解析した。その結果、s波秩序パラメーターが自明なトポロジーの3ケルビン相を好むため、非自明なトポロジーの転移温度は本質的にはバルクの転移温度まで下がることがわかった。

論文

Momentum dependence of Mott gap excitations in optimally doped YBa$$_2$$Cu$$_3$$O$$_{7-delta}$$ studied by resonant inelastic X-ray scattering

石井 賢司; 筒井 健二*; 遠藤 康夫*; 遠山 貴己*; 葛下 かおり; 稲見 俊哉; 大和田 謙二; 前川 禎通*; 増井 孝彦*; 田島 節子*; et al.

AIP Conference Proceedings 850, p.445 - 446, 2006/09

共鳴非弾性X線散乱により最適ドープにある高温超伝導体YBa$$_2$$Cu$$_3$$O$$_{7-delta}$$($$T_{c}$$=93K)の研究を行った。非双晶の結晶を用いることでab面内における異方的なスペクトルを観測することができた。一次元CuO鎖からの励起は$$b^{*}$$方向のゾーン端で2eVあたりに強度が増大するのに対し、1.5-4eVにあるCuO$$_2$$面からの励起は運動量にほとんど依存しない。一次元及び二次元ハバードモデルに基づく理論計算では、異なったクーロンエネルギーを取り入れることで、観測したスペクトルを再現することができる。CuO鎖のモットギャップの大きさはCuO$$_2$$面に比べて小さいことが明らかになった。

論文

Doping Momentum dependence of charge dynamics in Nd$$_{2-x}$$Ce$$_{x}$$CuO$$_4$$ (x=0, 0.075, and 0.15) studied by Resonant inelastic X-ray scattering

石井 賢司; 筒井 健二*; 遠藤 康夫*; 遠山 貴己*; 前川 禎通*; Hoesch, M.; 葛下 かおり; 稲見 俊哉; 坪田 雅己; 山田 和芳*; et al.

AIP Conference Proceedings 850, p.403 - 404, 2006/09

共鳴非弾性X線散乱(RIXS)による電子ドープ型高温超伝導体Nd$$_{1.85}$$Ce$$_{0.15}$$CuO$$_4$$の電荷励起の研究について報告する。低エネルギーにある電荷励起を観測できるように実験条件を適切にあわせることで、フェルミエネルギーを越えるバンド内励起とバンド間励起を初めて分離することができた。バンド内励起では幅に運動量($${mathbf q}$$)依存があるような分散関係が現れるのに対し、バンド間励起では強度がゾーン中央で2eV付近に集中する。これらの実験結果は、ハバードモデルに基づくRIXSスペクトルの理論的な計算と一致している。

論文

Electronic excitations in hole-doped La$$_{1-x}$$Sr$$_{x}$$MnO$$_{3}$$ studied by resonant inelastic X-ray scattering

石井 賢司; 稲見 俊哉; 大和田 謙二; 葛下 かおり; 水木 純一郎; 村上 洋一; 石原 純夫*; 遠藤 康夫*; 前川 禎通*; 廣田 和馬*; et al.

Journal of Physics and Chemistry of Solids, 66(12), p.2157 - 2162, 2005/12

 被引用回数:0 パーセンタイル:0(Chemistry, Multidisciplinary)

La$$_{1-x}$$Sr$$_{x}$$MnO$$_{3}$$(x=0.2,0.4)についてMnのK吸収端での共鳴X線非弾性散乱法により電子励起の研究を行った。ホールドープで金属化したことによるギャップの消失がLa$$_{0.6}$$Sr$$_{0.4}$$MnO$$_{3}$$において観測できた。また、温度により金属絶縁体転移を示すLa$$_{0.8}$$Sr$$_{0.2}$$MnO$$_{3}$$では、散乱強度の温度変化に顕著な異方性が見られており、これはMn酸化物に特有の軌道自由度を反映した異方的な電子状態の変化を捉えたものと考えられる。

論文

Momentum dependence of charge excitations in the electron-doped superconductor Nd$$_{1.85}$$Ce$$_{0.15}$$CuO$$_4$$; A Resonant inelastic X-ray scattering study

石井 賢司; 筒井 健二*; 遠藤 康夫*; 遠山 貴己*; 前川 禎通*; Hoesch, M.; 葛下 かおり; 坪田 雅己; 稲見 俊哉; 水木 純一郎; et al.

Physical Review Letters, 94(20), p.207003_1 - 207003_4, 2005/05

 被引用回数:72 パーセンタイル:89.21(Physics, Multidisciplinary)

共鳴非弾性X線散乱(RIXS)による電子ドープ型高温超伝導体Nd$$_{1.85}$$Ce$$_{0.15}$$CuO$$_4$$の電荷励起の研究について報告する。低エネルギーにある電荷励起を観測できるように実験条件を適切にあわせることで、フェルミエネルギーを越えるバンド内励起とバンド間励起を初めて分離することができた。バンド内励起では幅に運動量($${mathbf q}$$)依存があるような分散関係が現れるのに対し、バンド間励起では強度がゾーン中央で2eV付近に集中する。これらの実験結果は、ハバードモデルに基づくRIXSスペクトルの理論的な計算と一致している。

論文

Mott gap excitations in twin-free YBa$$_2$$Cu$$_3$$O$$_{7-delta}$$ ($$T_{c}$$ = 93 K) studied by resonant inelastic X-ray scattering

石井 賢司; 筒井 健二*; 遠藤 康夫*; 遠山 貴己*; 葛下 かおり; 稲見 俊哉; 大和田 謙二; 前川 禎通*; 増井 孝彦*; 田島 節子*; et al.

Physical Review Letters, 94(18), p.187002_1 - 187002_4, 2005/05

 被引用回数:40 パーセンタイル:80.93(Physics, Multidisciplinary)

共鳴非弾性X線散乱により最適ドープにある高温超伝導体YBa$$_2$$Cu$$_3$$O$$_{7-delta}$$($$T_{c}$$=93K)の研究を行った。非双晶の結晶を用いることでab面内における異方的なスペクトルを観測することができた。一次元CuO鎖からの励起は$$b^{*}$$方向のゾーン端で2eVあたりに強度が増大するのに対し、1.5-4eVにあるCuO$$_2$$面からの励起は運動量にほとんど依存しない。一次元及び二次元ハバードモデルに基づく理論計算では、異なったクーロンエネルギーを取り入れることで、観測したスペクトルを再現することができる。CuO鎖のモットギャップの大きさはCuO$$_2$$面に比べて小さいことが明らかになった。

論文

Resonant inelastic X-ray scattering study of the hole-doped manganites La$$_{1-x}$$Sr$$_x$$MnO$$_3$$ ($$x=0.2$$, $$0.4$$)

石井 賢司; 稲見 俊哉; 大和田 謙二; 葛下 かおり; 水木 純一郎; 村上 洋一; 石原 純夫*; 遠藤 康夫*; 前川 禎通*; 廣田 和馬*; et al.

Physical Review B, 70(22), p.224437_1 - 224437_6, 2004/12

 被引用回数:19 パーセンタイル:64.32(Materials Science, Multidisciplinary)

ホールドープしたマンガン酸化物(La$$_{1-x}$$Sr$$_x$$MnO$$_3$$$$x=0.2$$及び$$0.4$$)の電子励起について共鳴非弾性X線散乱による研究を行った。強相関電子系におけるドーピング効果を初めて観測することができた。散乱スペクトルにはモットギャップの残存を示すピークが残っている。それと同時に、部分的にギャップが埋まっており、スペクトル強度は低エネルギーにシフトしている。スペクトルの運動量依存性はほとんどなく、ドープ前のLaMnO$$_3$$と同程度である。一方、$$x=0.2$$の低エネルギー励起では散乱強度の温度依存性に異方性が見られ、それは磁気相互作用の異方性、及び、そのもととなる軌道の効果を示唆するものである。

論文

強相関電子系における超大規模固有値問題; 地球シミュレータ上でのベクトル並列計算

山田 進; 町田 昌彦; 今村 俊幸*

情報処理学会論文誌; コンピューティングシステム(インターネット), 45(SIG6(ACS6)), p.161 - 170, 2004/05

強相関電子系の電子状態を求める際に現れる超大規模なハミルトニアン行列の固有値のベクトル・並列計算法を提案した。このハミルトニアン行列は小さい行列の直積の形で表せるため、本研究ではその構造を利用し、ベクトル計算する際のメモリアクセスが連続や奇数等間隔になるような計算方法を提案し、実際の計算から通常用いられているアクセスが間接指標となる方法より約4倍高速に計算できることを確認した。また上記の行列の形を利用し、通信量及び演算が均等に分割されている並列計算方法を提案した。これらの提案手法により1次元24サイトのd-pモデルに対応する約180億次元のハミルトニアン行列の最小固有値及び固有ベクトルを地球シミュレータを用いて計算し、提案した並列計算手法は均等に負荷分散ができ、また通信の待ち時間が少ないため、通常用いられる並列計算手法より4$$sim$$5倍高速に計算できることを確認した。

論文

強相関電子系における超大規模固有値問題; 地球シミュレータ上でのベクトル並列計算

山田 進; 町田 昌彦; 今村 俊幸*

ハイパフォーマンスコンピューティングと計算科学シンポジウム(HPCS 2004)論文集, p.103 - 110, 2004/01

強相関電子系の電子状態を求める際に現れる超大規模なハミルトニアン行列の固有値の並列計算法を提案した。このハミルトニアン行列は小さい行列の直積の形で表せるため、本研究ではその構造を利用し、地球シミュレータに代表されるベクトル並列計算機向きのベクトル・並列計算法を提案した。この方法により、これまでメモリの制限で計算することが不可能であった24サイトのd-pモデルに対応する約180億次元のハミルトニアン行列の最小固有値及び固有ベクトルを地球シミュレータの128ノード(1024プロセッサ)を利用し求めることに成功した。

論文

Liquid-He-free 10-T superconducting magnet for neutron scattering

片野 進; 皆川 宣明; 目時 直人; 長壁 豊隆; 鈴木 淳市; 小池 良浩; 石井 慶信

Applied Physics A, 74(Suppl.1), p.S270 - S272, 2002/12

 被引用回数:14 パーセンタイル:50.42(Materials Science, Multidisciplinary)

液体ヘリウムを使用せず2台の冷凍機で直接冷却する新しいタイプの超伝導マグネットを中性子散乱実験用に開発した。マグネットは中性子ビームを通過させるために上下に分かれたスプリットペア型で、これら上下のマグネットはAl合金製の3つのリングと42.5度のAl合金の板で支えられている。合計厚み52mmのリングによって、中性子の透過度は、20MeVの中性子に対して約60%となる。室温ボアは直径51mmで、この中に4K冷凍機又はヘリウムフリーの希釈冷凍機が入れられる。このマグネットを用いた強相関電子系の磁性に対する強磁場効果の研究結果を報告する。

論文

Single crystal growth and magnetic and electrical properties of an antiferromagnet UCr$$_2$$Si$$_2$$

松田 達磨; 芳賀 芳範; 常盤 欣文; 山本 悦嗣; 池田 修悟; 大久保 智幸*; 山田 美音子*; 中村 彰夫; 大貫 惇睦

Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.3), p.225 - 228, 2002/11

UT$$_2$$X$$_2$$(T:遷移金属、X:Si, Ge)は、強相関電子系化合物として興味深い物性を示すことから、系統的に研究がなされてきている物質である。しかしながらこれらの物質は、ウランが国際規制物質であることから、純良な単結晶を用いた研究がなされていない物も多い。今回われわれはUCr$$_2$$Si$$_2$$の単結晶育成に初めて成功した。さらに抵抗率と帯磁率の温度依存性測定を行い、正方晶であるこの物質の異方性をあきらかにし、さらにこれまで報告されていた低温27Kの磁気転移以外に新たな相転移と思われる異常を210K近傍で発見した。

論文

Probing bulk states of correlated electron systems by high-resolution resonance photoemission

関山 明*; 岩崎 剛之*; 松田 京子*; 斎藤 祐児; 大貫 惇睦*; 菅 滋正*

Nature, 403(6768), p.396 - 398, 2000/01

 被引用回数:255 パーセンタイル:98.93(Multidisciplinary Sciences)

光電子分光は物質に高エネルギーの光を入れた時に出てくる外部光電子のエネルギーを測定することによって、物質の電子状態を調べる手法である。そのために高温超伝導体を初めとして多くの物質で研究が進んでいた。しかし、これまで全世界に普及している装置では、高い光エネルギーでは分解能が足りなかったり、あるいは、低い光エネルギーで分解能は十分発揮できるものの固体の表面しか観測できないというとても大きな制約があり、多くの固体物質では表面と内部(バルク)の電子状態が大きく異なっているために、最も知りたい固体内部の情報が得られないという欠点があった。われわれは、大型放射光施設SPring-8の共用ビームラインBL25SUに整備された世界トップの性能を実現した超高分解能軟X線分光器と高分解能光電子分光実験装置を用いて、CeRu$$_{2}$$Si$$_{2}$$及びCeRu$$_{2}$$の真のバルク電子状態を解明するのに世界で初めて成功した。

報告書

Progress report on neutron scattering research; April 1,1996 - March 31, 1997

石井 慶信; 鈴木 淳市; 藤原 悟

JAERI-Review 97-012, 107 Pages, 1997/10

JAERI-Review-97-012.pdf:4.77MB

先端基礎研究センターに所属する中性子散乱研究3グループ; 生体物質中性子回折研究グループ、強相関電子系中性子散乱研究グループ、超低温中性子散乱研究グループの1996年4月1日から1997年3月31日における研究の成果をまとめたものである。

口頭

高圧力下における単結晶中性子回折と電気抵抗の同時測を目指した技術開発

長壁 豊隆; 加藤 義博*; 本元 悟*; 桑原 慶太郎*

no journal, , 

強相関電子系物質の圧力誘起相臨界領域で発現する新奇物性を、同一の高圧試料環境下において構造-磁性-伝導の相関の視点から研究するため、中性子回折用ハイブリッド式対向アンビル(HA)を用いて電気抵抗との同時測定を実現するための技術開発を行っており、現在、これに不可欠なガスケットの絶縁技術開発を中心に行っている。HAでは、中性子透過率を重視してアルミ合金(JIS A2017P)ガスケットを使用している。我々はこれに着目し、ガスケット表面に陽極酸化皮膜(アルマイト)を形成し、これを絶縁層として利用する方法を考案し、特に、陽極酸化処理の電解液に特殊樹脂を添加することでA2017P等の難アルマイト材にも厚い皮膜形成が可能な新しい処理法(ミタニライト)を採用した。実際にミタニライト処理をA2017Pガスケットに施したところ、一般の硬質アルマイト処理で得られる皮膜に比べて10倍以上ある約80$$mu$$m厚の皮膜が得られた。室温下でミタニライト皮膜付きガスケットの加圧試験を行った結果、皮膜なしの場合と同等の加圧効率が得られ、試料室の大きな変形や測定用リード線の断線、ショートを起こさずに最高5.5GPaの圧力発生に成功した。また、この技術を用いて充填スクッテルダイト化合物PrFe$$_{4}$$P$$_{12}$$について低温高圧力下での電気抵抗測定に成功した。同時測定ではないが加圧条件は完全に同一であり、この物質の絶縁体転移が中性子回折で見出した反強磁性秩序に起因することを明らかにした。

口頭

Correlated electronic states in actinide-based intermetallic compounds

芳賀 芳範

no journal, , 

Actinide intermetallic compounds have been attracting attention because of their unusual physical properties including anisotropic superconductivity, heavy fermion formation and a variety of phase transitions. Among them, a uranium compound URu$$_2$$Si$$_2$$ has extensively been studied both experimentally and theoretically because of a second-order phase transition with its unknown order parameter which coexisting with unconventional superconductivity at low temperature. In this paper, recent experimental investigations on this system including the preparation of high-quality single crystals will be discussed.

口頭

Development of technique for simultaneous measurements of single-crystal neutron diffraction and electrical resistivity under high pressure

長壁 豊隆; 桑原 慶太郎*; 本元 悟*; 加藤 義博*

no journal, , 

強相関電子系物質の圧力誘起相臨界領域で発現する新奇物性を、同一の高圧試料環境下において構造-磁性-伝導の相関の視点から研究するため、中性子回折用ハイブリッド式対向アンビル(HA)を用いて電気抵抗との同時測定を実現するための技術開発を行っている。アンビル式の高圧装置で電気抵抗を測定する場合、ガスケット表面の絶縁手法の開発が特に重要な要素になるが、本研究開発では、ガスケット表面に特殊な陽極酸化皮膜(ミタニライトト)を形成し、これを絶縁層として利用するというこれまでにない方法を実用化した。これまでに、この手法を用いて充填スクッテルダイト化合物に対する測定を行い、圧力誘起磁気秩序とp-f混成効果の競合が、この物質の特殊な相図の起源になっていることを明らかにした。

口頭

Phonon modes of $$beta^{prime}$$-(BEDT-TTF)$$_2$$ICl$$_2$$ coupled with charge and spin studied by inelastic neutron scattering

河村 聖子; 松浦 直人*; 井口 敏*; 佐々木 孝彦*; 谷口 弘三*; 窪田 愛子*; 佐藤 一彦*; 稲村 泰弘; 菊地 龍弥*; 中島 健次

no journal, , 

$$beta^{prime}$$-(BEDT-TTF)$$_2$$ICl$$_2$$は、$$T_c$$=62K以下でグラス的な強誘電、さらに$$T_{rm N}$$=22K以下で反強磁性秩序を示す、有機ダイマーモット絶縁体である。このような分子性導体では、低エネルギーフォノンが電荷・スピンと同じエネルギー領域に存在し、そのため格子が電荷及びスピン自由度と強く結合していることが期待される。我々は、電荷及びスピン自由度と結合したフォノンについて調べるため、J-PARCに設置されたチョッパー分光器アマテラスを用いて中性子非弾性散乱測定を行なった。この系は、最も低エネルギーの光学フォノンが4.2meVに現れる。このモードの強度を詳しく解析すると、高温から$$T_c$$に向かって温度が下がるにつれ強度は増加し、$$T_c$$以下で一定となり、$$T_{rm N}$$以下で急激に増加することがわかった。会議では、異なる波数ベクトル$$Q$$位置でのこの4.2meVモードの振る舞いについて報告し、電荷・スピン自由度との関連について議論する。

口頭

電子相関効果によるBa$$_{0.75}$$K$$_{0.25}$$Fe$$_{2}$$As$$_{2}$$の磁気励起バンドの繰り込み

村井 直樹; 梶本 亮一; 鈴木 雄大*; 中島 正道*; 池田 浩章*; 出田 真一郎*; 田中 清尚*

no journal, , 

鉄系超伝導体の発見以来、その磁性・超伝導を対象とした中性子散乱研究が盛んに行われてきた。今回我々はホールドープ型鉄系超伝導体Ba$$_{0.75}$$K$$_{0.25}$$Fe$$_{2}$$As$$_{2}$$の磁気励起の測定をJ-PARCチョッパー分光器「四季」にて行い、ブリルアンゾーン中心から境界までをカバーする磁気励起データを得た。得られた磁気励起の運動量・エネルギー方向の構造は、同一試料のARPES測定から決定されたバンド繰り込み因子を考慮することで、5軌道模型に 対する乱雑位相近似(RPA)により再現される。これらの結果は、電子相関効果としてしばしば現れる電子バンドの繰り込み効果が磁気励起においても現れることを意味する。講演では鉄系超伝導体の電子構造の情報がどのように磁気励起スペクトルに反映されるのかについて議論する。

口頭

URhSnの秩序相; NMRによる研究

徳永 陽; 清水 悠晴*; 酒井 宏典; 神戸 振作; Maurya, A.*; 本多 史憲*; 仲村 愛*; Li, D.*; 本間 佳哉*; 青木 大*

no journal, , 

URhSnはUCoAlやURhAlと同じ擬カゴメ格子型(六方晶ZrNiAl型)の結晶構造を持ち、18Kと54Kで連続する2つの相転移を示す。講演ではURhSnの良質な単結晶を用いて行なったNMR測定の結果を中心に、URhSnの「隠れた秩序相」について紹介し、議論を行う。

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